グルメ
ヒージャーはヌチグスイ!

沖縄の隠れた名物のひとつにヒージャー(沖縄の方言で山羊の意味)の肉を使った料理があります。大好きな人と苦手な人に分かれるとよく言われる山羊料理。ヒージャー(山羊)料理とは、いったいどのようなものなのでしょうか?
「ひげのある動物」という意味もあるヒージャーは、栄養価と薬効が高いことから、沖縄では、「ヌチグスイ(ヌチ=命、グスイ=薬)」と呼ばれてきた歴史があります。
ヌチグスイといわれるほどの栄養価とは?
赤身が多い山羊肉は、低脂肪で高タンパク。たとえば、山羊肉100gのカロリーは107kcalですが、同量の鶏肉で253kcal、牛肉の246kcalに比べるとダントツで低カロリー! また脂質は山羊肉100gで1.5gと少なめ。同量の豚肉で34.6g、牛肉32.9gに比べるとかなり低脂肪です。これらの数値だけでも山羊肉の優秀さがわかりますね。
タンパク質は100g中21.9mgで高タンパク。脂肪代謝に重要なアミノ酸であるL‐カルニチン、亜鉛なども含有率が高くなっています。昔からヌチグスイと呼ばれてきた理由にはこれらの栄養分の高さに加えて、体が疲れたときに山羊料理を食べると元気になれたという実体験からの影響も大きいようです。
いつ、どのような料理法で食べるの?
新築祝いなどのお祝い事があるときや親類縁者が集まったとき、仕事などの打ち上げ、お酒を飲んだあとの締めに食べるという人が多いようです。沖縄では、刺身や山羊汁にして食べられています。
山羊の刺身
山羊肉の刺身はほんのりとしたピンク色。皮がついたまま提供されるわき腹の肉、もも、肩、めずらしいところでは精巣などの部位を、生姜と酢じょうゆなどでいただきます。プリプリとした食感で淡白な風味が特徴。刺身は、山羊肉を初めて食べるという人でも比較的食べやすいと言われています。ただ、独特の臭いが気になるという人も中にはいるようです。
山羊汁
骨がついたままのぶつ切り肉や内臓を柔らかくなるまで煮込み、塩で味付け。ヨモギや生姜をたっぷり入れていただく山羊汁。沖縄で最もよく食べられている料理法ですが、見た目と臭いが意外にもワイルド! そのせいか、好きになる人はくせになるほど好きになる一方、濃厚な風味や臭いが苦手という人もいるようです。
この山羊肉の臭いですが、しっかりと下ごしらえしたものは臭みがないとも言われています。きちんと下ごしらえをした上で提供するお店を選ぶのがおいしくいただくポイントかもしれません。
おすすめの山羊料理店は?
那覇市牧志にある「山羊料理 さかえ」。その日にさばいたばかりの鮮度のいい山羊肉を提供。山羊料理歴50年の技術により生み出される山羊料理は、くせがなく食べやすいと評判です。(来店前には電話での予約をおすすめします)
北中城村(きたなかぐすくそん)「山羊料理 南山 (なんざん)」小さめに切った山羊肉をやわらかく煮込んだ山羊汁。初めての人にも食べやすいと好評です。ハーフサイズも用意されています。
沖縄では、スーパーに行けばレトルトの「山羊汁」が購入できます。よもぎと生姜のすりおろしを添えて食べるとなかなかのお味ですよ。興味を持たれた方は、来沖の際にぜひヒージャー(山羊)料理を堪能してみてくださいね!
山羊料理 さかえ 食べログ
山羊料理 南山 食べログ
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