グルメ
酸味と辛みが効いたタコライス

タコライス誕生の由来とは?
沖縄ではカフェやテイクアウトのメニューで目にすることが多いタコライス。お皿に盛ったごはんの上にタコミート(=タコス用の肉)と呼ばれるスパイシーなひき肉をのせ、チーズやレタス、トマトをトッピング。酸味と辛みが効いたサルサソースで混ぜて食べる気軽なフードメニューです。今では、沖縄にある全国チェーンの牛丼店でも提供されるほどで、ファストフードの定番メニューになっています。
このタコライス。じつは、メキシコ料理の「タコス」をアレンジしたもので、沖縄本島北部にある金武町(きんちょう)という場所で誕生しました。日本国内でもいち早くアメリカの食文化が入ってきたという沖縄。終戦の1945年(昭和20年)以降に、ほかのアメリカン・フードとともにタコスが伝わりました。
当初は、とうもろこしの粉で焼いたトルティーヤに、タコミート、レタス、トマト、チーズを包んだオーソドックスなスタイルで、沖縄に駐留する米兵たちにもスナックとして親しまれます。そんな中、当地でバーを経営していた儀保松三(ぎぼまつぞう)が、「もっと安くてお腹がいっぱいになるメニューにできないか?」と、トルティーヤをごはんに変えることを思いついたのです。
儀保松三が考案したタコライスは、大盛りごはんの上に、タコミート、チーズ、そして、お皿からあふれそうなほどの山盛りレタス、トマトをトッピングしたものにオリジナルのサルサソースをかけただけのシンプルな一品。注文したあと直ぐに提供されるタコライスは、大盛りメニューとして大歓迎されたといいます。この大盛りタコライスをメインにした「パーラー千里」を儀保松三がオープンさせたのは1984年(昭和59年)。残念ながら「パーラー千里」は閉店してしまいましたが、別店舗として開いた「King Tacos / キングタコス」は、現在も本店の金武町ほか沖縄県内に店舗をかまえています。
タコライスを自宅で食べるには?
タコライスにのせるタコミートは、ひき肉とみじん切りの玉ねぎ、にんにくを炒め、ケチャップやチリパウダーなどで味付けをしたもの。サルサソースは、トマトや玉ねぎのみじん切りに、タバスコやレモン汁、塩などで味つけをしたフレッシュな風味が特徴です。
レシピを検索して自分でつくるのも楽しいのですが、沖縄ではスーパーやお土産店でレトルトのタコライスが手に入ります。タコミートだけの「タコライスの素」やタコミートとホットソース(サルサソース)がセットになった「タコライス」。ひき肉を加えるだけで簡単にタコミートがつくれる「タコライスシーズニング」もあるので、好みに合わせてチョイスしてみてください。タコミートは自分で作りたいという人は、「タコライスソース(HOTソース)」だけを買うのもありですよ。
簡単お手軽にタコライスを楽しめる、ミートとソースが入っているレトルトは、
簡単お手軽にタコライスを楽しめる、ミートとソースが入っているレトルトは、
キンタコ以外でおすすめのお店は・・・
チャーリー多幸寿 国際通り店
タコライスのためだけに炊きあげたごはんに、オリジナルソース、旨味たっぷりのひき肉と2種のチーズをトッピング。トマトとレタスは、ごはんの横に添えるスタイルで、島とうがらしの辛みをきかせた自家製ソースが特徴です。サイズが豊富で、辛みのないタコライスも選べます。沖縄市に本店あり。
住所:沖縄県那覇市松尾1丁目3−4 2階
電話:098-861-9995
営業時間:11:00~18:45
定休日:水曜日、木曜日
赤とんぼ
牧志公設市場から徒歩約3分のサンライズ那覇商店街。昔ながらの喫茶店や洋品店が並ぶ一角にある「赤とんぼ」は、コンパクトな間口のお店です。持ち帰り用のパックに盛られたごはんの上に、タコミート、チーズ、山盛りのレタスとトマトをトッピング。自家製のサルサソースはピリ辛で、くせになるお味。テイクアウトして宿で食べる人も多いのだそう。
住所:沖縄県那覇市松尾2丁目21-16
電話:098-866-9535
営業時間:10:00~21:00
定休日:不定休
*次回は、不思議なネーミング⁈のジューシー&しりしりをご紹介しましょうね!