グルメ

泡盛の味の違い

泡盛の神髄は「古酒」にあり!

香りと味わい深さを探求しよう!

前回の記事では、泡盛の基礎的な知識と歴史、初心者が飲みやすい銘柄をご紹介しました。(vol.1はコチラ

今回は「泡盛のことをもっと知りたい方」や「色々な泡盛を飲んでみたい方」に向けて、蒸留方法による味わいの違いと沖縄県民が愛する「古酒(クース)」について、そして、泡盛中級者におススメの“味わい深い銘柄”をご紹介しましょうね。

 

泡盛の味について|蒸留方法による違い

泡盛といえば「独特の香り」「クセが強い」というイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか?
・戦後は粗悪な原料を使っていた。
・貯蔵技術が未熟だった。

などの理由で、レベルが高いとは言えない泡盛が飲まれていた時代もあったことから、ネガティブなイメージが広がってしまった過去もありました。しかし、現在は技術の発達や酒造所の努力もあり、味わい深くて高品質な泡盛が造り出されるようになりました。

 泡盛の味わいを産みだす要因には
・酵母の種類
・水
・蒸留方法
・熟成のさせかた
などがありますが、特に影響が大きい「蒸留方法による味の違い」をチェックしてみましょう。

減圧蒸留

泡盛を造る過程の一つである「蒸留」には二種類の方法があります。

その一つ「減圧蒸留」は、蒸留器の気圧を下げることで泡盛が沸騰する温度を下げる手法。低温で蒸留することにより、クセがなくマイルドな味わいの飲みやすい泡盛が造られます。近年は「減圧蒸留」を採用する酒造所も多く、飲みやすい泡盛は若者や女性の間でも受け入れられています。

常圧蒸留

一方、通常の気圧で蒸留させるのが「常圧蒸留」。温度を上げて蒸留することで原料本来の風味が引き出せる昔ながらの手法で、上質な香味成分と旨みが強く感じられる泡盛になります。そして、「常圧蒸留」は、沖縄県民が愛してやまない古酒造りに適した蒸留方法でもあります。

泡盛/イメージ画像

古酒(クース)とは

泡盛はビンや甕(かめ)で3年以上熟成させたものに限って「古酒」と表示することができます。年月を経て熟成を重ねたまろやかで味わい深い「古酒」は、泡盛を楽しむ大きな魅力。古酒が持つ豊潤さは、かつて琉球王国を訪れたペリーが「まるでリキュールのようだ」と評した……という逸話も残っているほどの飲み心地を感じさせてくれるのです。

味わい深いおすすめの泡盛を厳選

それでは沖縄県在住の地元民が、泡盛をもっと楽しみたい中級者におすすめの銘柄と飲み方を紹介していきます。

菊之露V.I.Pゴールド 菊之露酒造

菊の露/イメージ画像

宮古島にある菊之露酒造が8年古酒をベースに造り上げた泡盛。豊潤な風味と膨らみのある旨みで人気の逸品です。

アルコール度数:30度/720ml 2,400円程度/おすすめの飲み方:ロック、水割り

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残波プレミアム 比嘉酒造

残波/イメージ画像

読谷村にある比嘉酒造の古酒蔵で5年間熟成させた古酒から、さらに厳選されたのが残波プレミアムです。口当たりやのど越しがよく、古酒初心者や女性にも人気の泡盛です。

アルコール度数:30度/720ml 2,100円程度/おすすめの飲み方:ロック、水割り

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松藤プレミアムブレンド 崎山酒造

松藤/イメージ画像

金武町にある崎山酒造で造られている、手つかずの自然が残っている恩納岳の水で仕込まれた泡盛。3年古酒と新酒をブレンドし、まろやかな香りとやわらかな味わいを誇る、まさにプレミアムな一本です。

アルコール度数:30度/720ml 2,000円程度/おすすめの飲み方:ロック、水割り

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古酒琉球プレミアム 新里酒造

琉球プレミアム/イメージ画像

沖縄市にある沖縄最古の蔵元、新里酒造の人気商品。国税庁の酒類鑑定官を務めた新里酒造の六代目当主が「特に香りの高いもの」だけを選びブレンドした泡盛で、果実のような香りのあとにハチミツのような香りが感じられるのが特徴です。

アルコール度数:35度/720ml 2,600円程度/おすすめの飲み方:ストレート、ロック

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どなん花酒クバ巻 国泉泡盛

どなん/イメージ画像

最後に紹介するのはちょっと変わり種の一本。日本最西端の島、与那国島にある国泉泡盛で製造されている泡盛です。

日本一の純度と言われるアルコール度数60度のインパクト抜群な泡盛。強烈なコクと辛さにはコアなファンが数多くいます。

アルコール度数:60度/600ml 4,500円程度/おすすめの飲み方:ストレート、ロック

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泡盛ワールドのさらなる深みへ

今回は蒸留方法による泡盛の味の違いと泡盛をもっと楽しみたい中級者におススメの銘柄を紹介しました。

古酒をベースにした泡盛は、まろやかで口当たりがよく味わい深いものです。古酒の特徴はなんと言ってもその香り! バニラのような、あるいは黒糖のような……と例えられることもしばしば。

飲み干した後のグラスやお猪口の残り香まで楽しめるようになったら、さらに泡盛ワールドの深みにハマっていくことでしょう。

くれぐれも、「お酒は20歳になってから」というルールは守ってくださいね。

イメージ画像

 

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