グルメ

沖縄のアグー豚が人気のわけ

アグー豚 イメージ

幻の豚肉が復活!!

今や、沖縄を代表するブランド豚として成長した「アグー豚」。沖縄に来たら、必ずアグー豚を食べると決めている旅行者も多いですね。独特の甘みと脂身のおいしさが評判のアグー豚とは、どのような豚なのでしょうか?

アグー豚 イメージ

アグー豚のうま味と驚きの栄養とは?

沖縄では、しゃぶしゃぶや沖縄そばの三枚肉、テビチ(豚足)などで提供されることが多いアグー豚。肉質がよくて柔らかく肉の色が美しい。甘みがあり脂身が上品で香ばしい、料理した時にあくが出ない、肉の臭みがないなど、質の良さが評判です。
アグー豚が支持される理由は、ほかにもあります。アグー豚の栄養素は、従来の外来種の豚肉に比べると驚きの結果が出ているのです。コレステロールが外来種の1/4、健康維持や脳神経系の正常な働きに欠かせないビタミンB1(アミノ酸)が豊富、タンパク質を構成する20種類のアミノ酸の中の一つグルタミン酸が多く含まれていることがわかっています。アグー豚は、おいしい要素と体にいい栄養素がたっぷり詰まった豚肉なのですね。

島豚(しまぶた)アグーの歴史

アグー豚は、沖縄が琉球(りゅうきゅう)と呼ばれていた1300年代後半に、原種が持ち込まれたとされています。伊江島の遺跡から豚の骨が発見されたことから考えると、沖縄と豚のかかわりは2,000年以上にもなるのだそう。沖縄で豚肉が好まれた理由としては、琉球の時代に牛肉や馬肉を食べることが禁止されたということも大きかったようです。

島豚(しまぶた)アグーの復活

戦前までは当たり前に食べられていたアグー豚。戦後、物資事情が悪かった頃にハワイから白豚が沖縄に送られます。沖縄ではその頃から白豚を食べる習慣が根付き、アグー豚は徐々に忘れられていきました。アグー豚の存在がほぼ忘れられた頃、アグー豚が沖縄県内に20頭弱しかいないことがわかります。在来種を途絶えさせては大変ということで、その事実に危機感を感じた人たちがアグー豚の飼育を再開させようと試みます。
アグー豚は、外来種よりも生育日数がかかる上に食肉としての量産がむずかしいため、養豚農家からは嫌われ飼育を断られる日々が続きます。けれども、ある農林高校の生徒が熱心に飼育に努めたことから、徐々にアグー豚の価値が見直され注目されるようになったのです。

厳格にDNAが調べられるアグー豚

現在流通しているアグー豚は、厳格にDNAが調べられたアグーのお父さん豚とJAおきなわ銘柄推進協議会で認められた西洋豚のお母さん豚から生まれたもの。アグー豚同士の交配では弱い品種が生まれてしまうという事情から、このように決められています。

アグー豚 イメージ

おいしい餌で育ちます

飼育現場では、餌にハーブやもろみ粕を入れて肉質をよくしたり、通常の一般豚は210日程度で出荷されるのに対し、約240日と長めに飼育期間をとったりなど、おいしいアグー豚をつくるためにさまざまな工夫がされています。宝物のように大切に育てられたアグー豚。沖縄での一番人気はしゃぶしゃぶ。肉の甘みと脂身のおいしさがしっかり味わえると評判。最近は、沖縄そばのトッピングやテビチに使われることも増えています。来沖された際は、好みの食べ方でアグー豚を堪能してみてくださいね!

沖縄県アグーブランド豚推進協議会

オキナワ ソウルフード vol.7 TULIPとSPAM

オキナワ ソウルフード vol.6 島豆腐|地釜豆腐|ゆし豆腐

イメージ画像

 

前のページへ戻る

沖縄の天気

特派員として記事を制作してみませんか?