編集雑記
本土復帰50周年

今年、2022年5月15日、沖縄の施政権(立法・行政・司法)がアメリカから日本に返還されて50周年という節目を迎えますね。
この4月からNHKの連続ドラマでも沖縄を題材にした「ちむどんどん」が放送されていますが、これより前、沖縄・小浜島で民宿を営む古波蔵家の長女・恵理をヒロインに描いた、国仲涼子さん主演の「ちゅらさん」が放送されたのは2001年のこと。こちらは既に本土復帰を果たした現代の沖縄が舞台でありましたが、「ちむどんどん」はまさに返還された1972年を軸に描かれているので改めて当時の沖縄の状況を垣間見ることの出来るストーリーとなっていますね。
破られる条約、守られぬ公約
1945年、敗戦によってアメリカの統治下となった日本。そして、1952年4月28日、サンフランシスコ平和条約、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約(日米安全保障条約)が発効したことで停止状態にあった日本の主権が回復。しかし、沖縄県の施政権だけはアメリカ軍が保持するという条約無視の横暴な展開となったわけです。72年に本土復帰するまで、さらに20年間という長い年月、沖縄のアメリカ世は続くわけです。
アメリカの対中国の軍事的重要地として核ミサイルが沖縄の基地に配備されていたということを考えると、第二次対戦後も忌まわしい時代が続いていたわけですが、72年の本土復帰の際にアメリカ軍の基地を残したまま行われてしまった事実を肯定するわけにはいかないですが。
フェイク正義による軍事行為
己の論理だけで暴挙を行うことが許されるはずのない現代。軍備縮小という流れもいつしか消し去られ、議論ではなく兵器を使用して己の脅威を排除するという理解不能な暴挙が世界経済を振り回していますね。それが、その国の国民の本当の民意であるのかは大きな疑問ではありますが。
コロナに疲弊しているうえに、より一層複雑な状況に振り回されている今。その年が復帰50周年という節目となったこと。これは単なる偶然ではなく必然なことであったと捉え、沖縄の未来、世界の未来を自分ごと化して考える時であるのではないでしょうか。(なかなか難しいことではありますが…)