編集雑記

かりゆしウェア

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かりゆしウェアって凄いですよね?

私は、沖縄に移住するにあたって、まず最初に購入したのが、かりゆしウェアでした。その理由? それは、沖縄のビジネスのドレスコードとしてスタンダードであるということはもとより、何よりも、快適で、自分なりのお洒落を楽しめるからです。

90年代にファッション雑誌の仕事をしていた頃は、いわゆる海外ラグジュアリーブランドが隆盛となっていく流れで、シャネルやアルマーニ、ベルサーチをはじめ、数え切れないほどの海外ブランドが日本に上陸し、日本経済と背伸び志向のブームに後押しされて、一気に勢力を拡大していました。逆に、日本人デザイナーブランドの海外での展開も伸びていました。

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ファッション業界のことを描いた映画「プラダを着た悪魔」が、まさに、VOGUE誌の編集長アナ・ウィンターさんをモチーフに、絶妙にあのラグジュアリーブランド隆盛の時代を描いていましたね。職種や人にもよりましたが、ブランドで身を包むことが、今でいうところの「映え」だったのではなかったかと。ファッションですから、もちろん、自分の個性をどういう風に演出するか、楽しむかでしたが、正直、まだまだ、あの当時はそこまで熟成していなかったと思います。とにかく、ブランド品を着ていれば、持ってさえいれば安心、みたいな。なので、「1点豪華主義」というワードも流行っていましたね。誰もが、とりあえずは、高級ブランドのバッグや時計を1つ持つ、といったような。

あの映画のように、日本の女性誌の編集長も神さまみたいに祭り立てられている方も多かったですね。ラグジュアリーブランドからの多額な広告費を獲得するためのトップ営業ウーマンですから、社内での扱いは違って当然ですよね。実際の編集者としての実力とは別に、チヤホヤされることで、勘違いをされている編集長さんも中にはいらっしゃいましたが。。。

私は、そういったブームを冷静に見ながら、編集者としての職務を遂行していた編集長のもとで仕事をさせてもらいました。本当に、ラッキーでした。大変貴重な経験を重ねられましたし、その後の社会人としての生き方に大きな糧となりました。

「本当の高級ブランドは、親から子へ譲り渡され、使われていくもの。子どもが無理してまで買うようなものであっては本当はいけないのよ。」

彼女の何気ない一言は、ブランド至上主義の時代に、モード誌に関わり始めた私にとっては優しい言葉使いとは裏腹に、全身に雷が落ちたような感覚に襲われました。仕事とはいえども、迎合することなく、冷静に俯瞰して物事を捉えることの大切さ。そのことを、25歳だった私に、一瞬にして刻み込ませた一言でした。それから10年間、モード誌に関わらせてもらい、ファッション業界、コスメティック業界を深く学ぶことが出来たのも、その一言があったからと思っています。

見栄を張ることもケースによっては大切ですが、電車通勤が一般的な日本で革底の靴を履くことやピンヒールを履くこと、湿度の高い環境でのネクタイ+スーツのビジネスファッションの矛盾。クールビズの普及やファストファッションがスタンダードになったことで、だいぶ改善されてきたとは思いますが、既に、1970年にかりゆしウェアの前身となる「沖縄シャツ」が登場していたことを知った時は、その先進さに驚きました。

沖縄県のHPにも書かれていますが、沖縄の暑い夏を快適に過ごすとともに、観光沖縄をPRするために誕生した沖縄シャツ。そして、九州・沖縄サミットが開催された2000年に現在の「かりゆしウェア」に名称が統一されて広く普及し、夏の正装となり、ビジネスシーンでもスタンダードに。

内地ではクールビズの期間中、ジャケット/ネクタイの着用を失礼させていただきます、と書かれた紙を会社の入り口に貼っている企業は今も多いですが、そろそろ、そのドレスコードも見直す時期ではないのかなぁと思う今日この頃です。そもそもネクタイは、誠実や信頼、情熱といったことを演出するために使用される “装飾品”であるということは紛れもない事実です。そう考えると、快適に過ごせて、且つ、個性や気持ちを表現、演出することができる装飾品の効果も兼ね備えた「かりゆしウェア」って、やっぱりスグれものだなぁと改めて実感しています。

 

レッツ沖縄! 編集長 松永マサユキ

 

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